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花 フラッシュアップ


男も女も等しい ほんわか結婚式
— 女性が輝く社会という人より… —

 早々と満開を迎えた桜の花びらが皇居のお堀を染め始めた4日。今年初めてのこのコラムで「式の様子は必ずお知らせしますね」と書いた結婚式に参列してきた。
日刊スポーツの実際の記事画像
 M銀行の同期生の元彦さんと美希さん。もう11年も前、私が新聞のコラムに<シンポジウムなどで決まって女性から育児と仕事を両立させることは難しいのでは、という質問が出るが、私の答えはいつも「女で出来ることは、全部やってみなさい」だ>と書いた。

 このコラムを読んだ当時高校1年生、15歳の美希さんが朝日新聞の「ひととき」の欄に<「やってみます」。それが私のこの記事への返事だ。この文章を読み、不安が消え、道が開けた気がした>と投稿してくれたのだ。大学生になってM銀行に就職が決まり、会いに来てくれた美希さんは「結婚のときは必ずご報告しますね」と約束。昨年秋、「女性が働くことにとても理解のある銀行で、理解のある男性とめぐり合いました」とメールをくれたのだ。

 同じ銀行の同僚同士。なごやかに、ほんわかと式は進む。元彦さんはいま東京、美希さんは大阪勤務の別居婚。とはいっても元彦さんの上司が「彼は、会議の資料作りも進行も抜群の段取り屋。絶対に東京は手放さん!」と言えば、美希さんの大阪の上司は「彼女は、お客さまに積極的に接するだけでなく、行内の行事をはじめ、なんにでも元気に飛び込んで行く。何があっても大阪は放しまへんでぇ」と1歩も引かない構え。「こりゃ、夫婦で海外勤務にもっていくしかないかもな」なんて声も飛んでいる。

 そこには美希さんがメールに書いていた通り、男も女もない。対等な行員の上司、同僚としてみなさん接している。なんだか、とってつけたように「女性が輝く社会」なんて言っている人たちより、よっぽどすがすがしく見える。

 「20年間、私たち家族を浜松に置いて単身赴任をしていた父の背中に、働くことの尊さを知りました」という美希さんの言葉に目を潤ませていたお父さん。

 凄惨な事件取材。心に暗雲の垂れこめる被災地取材。しんどいことばかりのような私たちの仕事だけど、長年続けていれば、こんな楽しい場面だってあるじゃないか。そんな思いにひたるひとときだった。

(日刊スポーツ「フラッシュアップ」2015年4月14日掲載)



すべての女性が輝く社会づくり本部 | 首相官邸ホームページ
 http://www.kantei.go.jp/jp/headline/brilliant_women/
「女性が輝く日本!」で本当に輝くか(iRONNA)
 http://ironna.jp/theme/16
被災地 - NAVER まとめ
 http://matome.naver.jp/topic/1LxTt


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