「育児も仕事も頑張る女性に」
— 嬉しい結婚報告メール —
年始めの原稿。おめでたい初春にぜひ紹介したいと、去年の秋から大事にとっておいたメールがある。
<ご無沙汰しております。4年前の2010年8月に大谷様にお会いさせていただいたIと申します。もう10年前、私が高校生のとき、女性の仕事と育児についての大谷様の記事を読み、感想を朝日新聞の「ひととき」の欄に投稿したことがきっかけでお忙しい中、大谷様にお目にかかりました>
ハイ、ちゃんと覚えていますよ。私がある雑誌に女性の社会進出について、こんなことを書いた。
<シンポジウムなどで、女性からだけ仕事と子育ての両立の質問が出ること自体、残念でならない。そんなとき、私はきまって「せっかく女性に生まれたんだから、女でできることはみんなやってみて」と答えることにしている>
この記事をIさんの高校の女性教師が授業で紹介してくれて、それを聞いたときの思いをIさんが「ひととき」に投稿してくれたのだった。そこから先の経緯は少しはしょって、とにもかくにも初めて会ったIさんは大学生、私の後輩になっていた。あれから4年。
<このたび連絡を差し上げたのは、以前、お目にかかったときに約束させていただいた結婚の報告です。今月末に入籍、来年4月4日、東京で挙式致します。ご迷惑でなければ、お越しいただくことは可能でしょうか。相手は同じM銀行の同期。女性が働くことに理解のある人です。
現在、彼は東京、私は大阪。お互い総合職なので今後も別居婚の可能性がありますが、当行は総合職で働きたい私のことを理解してくれています。将来、「育児も仕事もがんばっています」と胸を張って言える女性になりたいと、結婚という節目に強く強く思います。
高校生のとき、大谷様の記事に出会って背中を押され、大学生のときに社会で働くことのアドバイスをいただき感謝しております。これからも多くの壁にぶつかると思いますが、頑張っていこうと思っています>
どや。輝く女性については、選挙になったら、せっかくの法案もすっ飛ばしてしまう安倍サンより私の方がずっとまし、なんてサラサラ思っているけど、桜咲く春4月、式の様子は必ず、このコラムでお知らせしますね。
(日刊スポーツ「フラッシュアップ」2015年1月6日掲載)
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