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学校 フラッシュアップ


敬老パスやめてスクールバスに
— 孫のためお年寄りはご協力を —

 少し前のこのコラムに、わが家の横は集団登校の集合場所。朝、コーヒーの香りのなか、子どもたちの元気な声が聞こえてくる、と書いた。だけど、そんな悠長なことは言っていられないという気がしてきた。
日刊スポーツの実際の記事画像
 岡山県倉敷市で小学5年、11歳の少女が下校途中に連れ去られた事件で、自宅に少女を監禁していた49歳の男が逮捕された。その動機を聞いて、心が凍りついた。

男は好みの女の子を物色。閉じ込めて将来は妻にしようと思っていたという。

 1990年、新潟で当時9歳の女の子が男の自宅に監禁され、9年2カ月後に発見されたとき、女の子はすでに大人の女性になっていた。あの事件を報じたときの驚がくがよみがえってきた。

 ことここに至って、私は登下校にスクールバスを導入すべきではないかという思いに傾いてきた。そして唐突だが、ぜひお年寄りのみなさんの協力を仰ぎたいと思っている。

 通学路に防犯カメラを、という意見も多いようだが、倉敷の女の子の通学路は2キロ。その道路にいったい、いくつカメラをつける気なのか。それに防犯カメラは犯罪の抑止や犯人検挙に役立つが、こんな男の犯行そのものを止めることはできない。

 一方、ミッシングチルドレンと呼ばれる子どもの誘拐、性的監禁事件があとを絶たないアメリカでは、スクールバス通学か親の車での送り迎えが全体の9割を占めている。とはいえ、日本の自治体は、どこも財政難。スクールバス導入の経費はどうするんだ、という声も当然出てくる。

 でもね、調べてみると、バスや地下鉄の敬老パス。一部有料化した都市もあるが、自治体の負担額は大都市で100億。中都市でも数十億円。もちろん、スクールバス運行の全額はまかない切れないだろうが、ここは子どもの安全のために、ちょっとゆずって、敬老パスはパスします、というのはどうだろうか。

 そう言えば、少し前までは「ゆずり合い」の言葉が入った標語が随分あったな、と思って調べてみると、ありました。「ゆずり合い あなたの心の みせどころ」。

 おじいちゃん、おばあちゃん、ちょっと考えてみてくれませんか。

(日刊スポーツ「フラッシュアップ」2014年7月29日掲載)




新潟少女監禁事件 (Wikipedia)
 http://ja.wikipedia.org/wiki/新潟少女監禁事件
福祉乗車証(Wikipedia)
 http://ja.wikipedia.org/wiki/福祉乗車証
変質者犯罪から子ども守ろう:少女誘拐監禁事件の犯罪心理学(Yahoo!ニュース)
 http://bylines.news.yahoo.co.jp/usuimafumi/20140721-00037583/



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