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オピニオン・金曜討論『小沢一郎幹事長の進退』
「信頼に足る立法府」を作れ

大谷 昭宏

国会議事堂
捜査は間違えている

−不起訴判断をどう思うか

 「この捜査は間違えていると当初からずっと言い続けてきた。それを小沢さん擁護だと短絡されるのは困る。こんな話で辞めさせるのはおかしいということだ。検察OBでも、これは無理筋だと言っていた人がかなりいる。検察は本来、贈収賄で立件したかったのだろうが、“筋悪”だった。お金には“前足”と“後足”があり、まずお金の変な動きから捕まえて、その流れをつきとめていくという“前足”でやるのが(増収賄捜査の)筋だ。だが今回は、なんだかよく分からないお金があるというところから始めて、きっとその中に水谷建設の金があるのだろうと、“後足”から無理にやった」

−各紙の世論調査でも幹事長続投に批判的な意見が大勢だが

 「不起訴ということは、人を立件するだけの証拠がそろっていないわけだ。それなのに、メディアがまだ説明責任があるとか言うのはおかしい。昨年から裁判員制度が始まって、起訴されて裁判にかかった人でも、有罪の予断を与えるような報道は極力慎重にしなければならないと裁判所と合意したばかりだ。それを起訴にもなっていない人に、怪しいというだけでメディアが責任を問うのでは、この裁判員制度を根底から崩す有罪視報道がまかり通ることになる」


政争に巻き込まれた

−今回の捜査の最大の問題は

 「かつての検察には、政争に巻き込まれない、選挙に影響を与えないという不文律があった。今回一番情けないのは、日本の検察が発展途上国並みになったことだ。そうした国では政変のたびに、検察が自分たちの思惑で政治に手を突っ込む。中立性という点で、日本の法曹界は立法や行政よりも信頼があったが、これだけ検察批判が出たのは初めてだ。信頼回復には長い時間がかかるだろう」

−司法はどう変わるべきか

 「日本の権力構造の中で一番おかしいのが検察庁の立ち位置だ。検察が法務省という行政機構の一機関として存在する制度的問題が、行政と司法の間のあいまいさを生み、検察の独立性が疑われる事態を生んでいる。マスコミも検察べったりになり、検証能力を失ってしまった。だから国権の最高機関である立法府が、中立公正な検察を立て直さなければならない。ここで政権政党の幹事長が辞めて、捜査能力が落ちた検察を認める結果になってはいけない」

−立法側の問題点は

 「今なすべきは、企業・団体献金の禁止など政治とカネの問題を与野党で真剣に議論することだ。これをやらないと、また検察が介入してくる原因を作る。検察捜査に引っかき回されない、国民の信頼に足る立法府を作らなければならない。小沢さん、辞めないのならあなたがそれを作りなさい」

産経新聞3月19日(金)付朝刊(大阪本社版)より



民主党・小沢幹事長の政治資金問題(Yahoo!ニュース)
 http://dailynews.yahoo.co.jp/fc/domestic/rikuzankai/
小沢一郎(Wikipedia)
 http://ja.wikipedia.org/wiki/小沢一郎
MSN産経ニュース
 http://sankei.jp.msn.com/


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