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国会議事堂 フラッシュアップ


もう風まかせの選挙から抜け出さなきゃ
− 先例があるではないか希望の失速 −

 秋が深まってから唐突にやってきた超大型台風21号の嵐のなか、こちらも唐突に解散となった衆議院。投開票の結果はご覧の通りだが、22日、私は大阪から東京・港区での講演に向かい、終わって名古屋でいつもの東海テレビの選挙特番。だけど、この夜はボクシング村田諒太選手因縁のミドル級タイトルマッチ。熱い熱い試合のあと9時半からのスタートとなった。途中で台風特番にもなった番組を深夜に終えて、翌日は濁流の渦巻く河川を横目に早朝の新幹線で東京の文化放送ラジオへ。
日刊スポーツの実際の記事画像
 大荒れの雨と風に、もみくちゃにされた選挙だったが、期間中、テレビ局でベテランの政治部記者がふと漏らした「いいかげんに風まかせの選挙から抜け出して、しっかりした2大政党づくりに向かわないと、この国は大変なことになる」というひと言がずしんと残る。

 都議選で大勝ちした地域政党の都民ファースト。小池旋風に乗って国政政党、希望の党を立ち上げ、そこに前原代表率いる民進党議員がどどっとなだれ込んで、選挙の目玉に。ところが小池都知事が国政に出るの、出ないの、一部の人を排除するのしないの、とやっているうちに風が弱まったどころか、ぴたりと止まって、希望の党は真っ逆さまに墜落、粉々になったというのが今回の選挙だった。

 先例があるではないか。2万%出るの、出ないのと言いながら大阪府知事になった橋下徹さんが旋風を巻き起こして結成した地域政党、大阪維新の会。その後、やはり国政政党、日本維新の会を立ち上げるのだが、肝心の橋下さんは政界にさっさと見切りをつけて、早くも「あの人は今?」状態。旋風のちに失速。このたびの選挙もまた同じ構図だったのではなかろうか。

 そうしたなか、消費増税の使途変更、据え置き、廃止。原発の稼働、即ゼロ、将来ゼロ。そして何より肝心な改憲論議。自衛隊の存在を明記、慎重、改憲論議には参加、改悪絶対反対─。

 風が吹いたの、やんでしまったの、政党のくっついたり離れたりに目を奪われて、私たちは国の将来を見据えた大事な議論をしてきたのだろうか。荒れ狂う風と雨のなか、足を運んだ1票がそのことに気づかせてくれたとしたら、10. 22、あと付けとはいえ、「大義」のあった選挙となると思うのだが。

(日刊スポーツ「フラッシュアップ」2017年10月24日掲載)



今回の衆院選、一番の争点は? - Yahoo!ニュース 意識調査
 https://news.yahoo.co.jp/polls/domestic/31045/result
希望の党(Wikipedia)
 https://ja.wikipedia.org/wiki/希望の党
政党の栄枯盛衰 再び:日本経済新聞(日経電子版)
 https://vdata.nikkei.com/prj2/postwar70/


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