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銃 フラッシュアップ


共謀罪議論も模擬訓練も…お粗末すぎ対策
− パリ同時テロの対応 −

 パリの同時多発テロ。現地からの中継を交えて報道しながら、さて国内の対応は、とみると、これがまあ、あきれることばかりなのだ。
日刊スポーツの実際の記事画像
 まだパリの事件の全容もわからないうちから、先日まで安保法制の旗振り役だった自民党の高村副総裁が、今度は「やっぱり共謀罪だぁ」。共謀罪とは「目と目が合っただけで犯罪成立」とまで言われる法律で、犯罪を実行したり、準備しなくても、こんなこと、あんなことはできないか、と話し合っただけで犯罪とされてしまう危ない法律。過去3回も国会で審議されたが、いずれも廃案になっている。

 今回、またぞろ持ち出してきたターゲットは当然、国内のイスラム教徒やアラブ系の人たち。だけどテロ問題の根は、移民や異教徒への差別や貧困の事実だけではなく、弾圧や過度の取り締まりにあることは明らかだ。なのに、まだテロ対策もままならないなか、新たにテロリストを作り出すようなことをしてどうするんだ。

 さて、そのテロ対策だが、わが警察も、わが空港も、と模擬訓練、想定訓練が連日、めじろ押しだ。中でも力が入っているのは、来年5月に伊勢志摩サミットを控える三重県警。だけど先週、その模様をメーテレ(名古屋)で報道しながら、倒れそうになりましたね。

 アクリル盾にヘルメットの機動隊にぶつかるのは、オレンジのベストを着たデモ隊。なんと1人が1本ずつ金属バットを持って盾に向かってドスン、ガチャーン、バリバリ。最後は機動隊がデモ隊に襲いかかって腕をねじ上げ、訓練終了。なんでも、デモ隊が暴徒化してサミット会場に乱入しようとしたという想定。警視庁からもアドバイザーを招いた本格訓練だという。 だけど、そもそもの問題として、サミット会場直近に金属バットを1本ずつぶら下げた連中がどうやって入り込んでくるというのか。何より危険なのは、こうした想定訓練をメディアが報じることで市民が「テロが怖いと言ったって、なんだ、この程度のものか」という意識を持ってしまうことでないのか。

 「やらないよりはまし」という意見もあろう。だけど、事と次第によっては「やらない方がまし」ということだってあるのではないか。

 ちょうど、あと半年。伊勢志摩サミットが本気で心配になってきた。

(日刊スポーツ「フラッシュアップ」2015年11月24日掲載)



パリ同時多発テロ事件(Wikipedia)
 https://ja.wikipedia.org/wiki/パリ同時多発テロ事件
テロ - NAVER まとめ
 http://matome.naver.jp/topic/1LuxE
日本でテロが起きる可能性は?(クイックVote:日本経済新聞)
 http://www.nikkei.com/news/survey/vote/result/?uah=DF201120155515


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