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新長田駅前・鉄人28号モニュメント フラッシュアップ


神戸の町に教えられたこと
— 阪神大震災から20年 —

 先週の土曜日17日、阪神・淡路大震災は発生から20年を迎えた。私は、地震発生の午前5時46分は大阪の朝日放送のスタジオで迎え、そのあと震源の淡路島の野島断層へ。夕刻には慰霊の場、東遊園地からBS朝日の中継と、震災特番の1日となった。だが、私のなかでは慰霊の日というより、20歳になった神戸の町にエールを送りたい気分だった。
日刊スポーツの実際の記事画像
 震災20年に合わせて昨年末から神戸の取材を続け、そのなかで私は、あの壊滅的な被災から歩みを1歩1歩進め、見事に成人となった神戸の町にさまざま教えられたような気がしたのだ。

 ご主人も、後には愛犬も失って1人になってしまったおばあちゃんを87歳でみとってくれた、おばあちゃんにとっては赤の他人の瀬川春代さん夫婦。折に触れて口にされる「お互いさま」の言葉がいつまでも心に残る。

 市立病院の看護師の職をなげうって仮設住まいの方のケアに身をささげ、昨年、がんで亡くなられた黒田裕子さんの仲間、宇都幸子さんからは、行政がかたくなに信じている「仮設への入居は高齢者障害者優先」のセオリーの弊害を聞かされた。「そうしたコミュニティで、いざというときに何ができるのですか」。残念ながら、その教訓は東日本大震災でも生かされなかった。

 2700億円の巨費を注ぎ込んだ新長田駅周辺の再開発。だが、駅からデッキでつながった大正筋商店街ではシャッターが目につく。商店街のお茶屋さん、伊藤正和理事長は「お客さんが来ない。具がないのに、大きな鍋で湯だけを沸かしているようなものだ」と頭を抱える。「たとえどんなにお金を使ってくれても、町づくりは行政に任せたらあかん。町はそこに住む人のもんや。役人はその町には住んでへん」。この言葉は東北で生かされているのだろうか。

 行政の区画整理に立ち向かい、最後は住民と行政の板挟みになった加賀幸夫さん。「それでもみんなが、わが町はどうあるべきか、気づいてくれただけでも意義はあったんや」。そう言って5年前、旅立ったという。

 幾多の苦難を乗り越えて、新成人になった神戸。

 ♪そしてひとつが終わり そしてひとつが生まれ…。全国あまたある被災地に情報を発信する、そんな神戸に、と願っている。

(日刊スポーツ「フラッシュアップ」2015年1月20日掲載)



阪神淡路大震災+ニュース(YouTube)
 https://www.youtube.com/results?search_query=阪神淡路大震災+ニュース
阪神・淡路大震災「1.17の記録」
 http://kobe117shinsai.jp/
神戸公式観光サイト FeelKOBE
 http://www.feel-kobe.jp/


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