こんなバカ騒ぎ「解散」して終止符打て
— うんざり「新党」「第三極」 —
百花繚乱と言えば聞こえはいいが、実際は雨後の筍。この筍どもの騒がしいこと。新党だ、第三極だとくっついたり、離れたり。息子の自民党総裁と将来の総理の目がなくなって、もうバッティングの恐れがなくなった石原慎太郎さんが、「暴走老人」と開き直って都知事の座を放り出して新党を結成。齢80の、この石原さんの新党に平均年齢70歳を超える「たちあがれ日本」の面々がくっついた。
その石原新党は、このところ政策以外のことで何かと騒がしい橋下徹大阪市長率いる「日本維新の会」と、「小異を捨てて大同をつくる」と連携を宣言。ところが、たちあがれのメンバーが第三極連合のボスについて、自分が聞いてないことをペラペラしゃべったと橋下さんはおカンムリ。「ボクは石原さんだけ」として、たちあがれの連中なんて立ち去れとばかりに離別を通告してしまった。
その維新の会と一度は喧嘩別れしたものの、最近、縒りを戻したばかりの渡辺喜美さん率いる「みんなの党」は、維新と石原新党が蜜月になると聞いて大慌て。これまで縁のなかった石原さんと、「かつて私の父と石原さんは同志だった」と妙な理屈をつけて会談をセッティング。
このところ大村秀章愛知県知事にもソデにされっぱなしで、なんだかしょぼくれていた「減税日本」の河村たかし名古屋市長は「焼酎呑みながら、何度も口説いた」名前も知らない議員2人を足して、やっと国会議員が5人になって新党結成。だけど、そのうち1人は早々と「石原新党が出来たら、そっちに行きたーい」と言い出す始末。
その石原さんから「あの男は大嫌い」と言われている「国民の生活が第一」の小沢一郎さんは、すっかり蚊帳の外に置かれた形。「こんな大物を忘れちゃいませんか。みんながそれぞれの主張はそのままに、木の枝にぶら下がった形のオリーブの木方式で行こうじゃないか」と言ってはみるものの、いまのところくっついたり離れたりに大忙しの面々は見向きもしない。
と、ここまで書いてきてホンマうんざりしてきた。この人たち、いま開かれている臨時国会では、それこそ蚊帳の外なのだ。その国会は「解散しろ」「嫌だ。来年度予算も俺がやる」の罵声の浴びせ合い。ことここに至っては、どの党がどうなろうと、衆院を解散して、こんなバカ騒ぎ、カラ騒ぎに終止符を打つべきではないのか。
復興住宅一棟建たない中で、被災地には、あと2週間もしないうちに仮設住宅にツララが下がる厳寒の季節がやってくる。
(日刊スポーツ・西日本エリア版「フラッシュアップ」2012年11月6日掲載)
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