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いよいよ大阪府議会、大阪市議会で
「大阪都構想」の本格論戦がスタート

〜密室ではなくオープンな場での議論を


吉富 有治


平松大阪市長と橋下大阪府知事(資料画像)
平松大阪市長と橋下大阪府知事(資料画像)



 4月の統一地方選挙から1カ月が経過し、各地で5月議会が始まっている。財政難の自治体なら再建策の熱い議論が飛び交うだろうし、原発を抱えた町では共存共栄か、それとも脱原発を目指すのかがテーマに上るかもしれない。

 一方、大阪府議会と大阪市議会では「大阪都構想」を巡って本格的な議論が始まろうとしている。府議会では現在、教職員の「君が代起立条例案」が大きな話題になっているが、この条例案の趣旨は公務員が職務に逆らえば免職もあり得るというルールを厳格に示したもの。つまり別の見方をすれば、大阪都構想の制度設計を首長から命令されたら、役人は文句を言わずにとっととやれという解釈も可能なのだ。橋下徹府知事の最大の目的は大阪都構想を実現させることであり、君が代起立条例すらその手段でしかない。


 さて、大阪都構想。これは大阪府と大阪市をガラガラポンと壊した上で再編し、新たに大阪都という巨大都市を造ろうというアイデアだ。言い出しっぺの橋下知事はこれまで、議会の外で都構想の実現を叫び続けてきたが、この5月議会では府議会、市議会が本格論戦の準備に入ろうとしている。

 府議会では橋下知事が率いる地域政党「大阪維新の会」が大阪都構想に向けた「大都市制度検討協議会設置条例案」を提出し、市議会では同じく「新たな大都市制度を検討する協議会」(仮称)の設置を提案。自民や公明、民主など各会派に参加を呼びかけた。

 これまで橋下知事が口にするだけで議会では議論にすらならなかったこの構想。それが一転、府・市の各議会がマナ板に乗せたのは、いよいよ実現の可能性が出てきたと府知事が風の流れを読んだからである。統一地方選で橋下旋風が吹き荒れたことで府議会では単独過半数を取り、市議会では第一会派に躍り出た大阪維新の会。今年11月に予定されている大阪市長選挙では、橋下知事が大阪市長に鞍替え出馬することが確実視されている。その地ならしのために、議会で議論しようじゃないかと持ちかけているわけだ。

 選挙で選ばれた議員が議会で討論し、そこで出た結論は有権者の意志。これが議会制民主主義の考え方である。だったら府議会や市議会で行われる大阪都構想の議論の行方も、 有権者の意志として尊重しろという理屈になるが、そこは少し待ってほしい。大阪維新の会が府議会で過半数を獲得したり、市議会で最大会派に成長したといっても、大阪府民や大阪市民の大半が大阪都構想に賛成しているわけではない。しかも、この構想はこれまでの大阪の枠組みを根本的に変えるものである。やってみたけれど、失敗でしたでは済まない。そのとき被害を被るのは府民、市民であり、そのときは後戻りすら不可能なのだ。


 議論は大いにやればいい。ただし、その中身を明らかにするためにも、せめて一度は公開することを望みたい。府議会でも市議会でもいい。大阪都構想の賛成派、反対派の議員や有識者を一同に集め、議会以外の公の場において侃々諤々と論戦を闘わせてほしい。どちらの言い分が合理的で説得力があるのか、大阪に住む人たちが冷静な眼で判断すればいいのだ。いつの間にか大阪都が完成したはいいけれど、「やっぱり昔の大阪が良かった」と後悔する愚だけは避けたいものである。

(2011年6月2日)



大阪都構想(Wikipedia)
 http://ja.wikipedia.org/wiki/大阪都構想
大阪都構想について(大阪維新の会)
 http://oneosaka.jp/policy/04.html
大阪府政(Yahoo!ニュース)
 http://dailynews.yahoo.co.jp/fc/local/osaka_local_goverment/

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